乳がん検診で精密検査になったら
乳がん検診で精密検査の指示があるのは、マンモグラフィ検査でカテゴリー3、4、5の判定結果の方です。検査方法により、視触診や超音波検査で異常を指摘される方もいます。
マンモグラフィ画像のカテゴリー分類
カテゴリー | 所見 |
カテゴリー1 | 異常所見なし |
カテゴリー2 | 良性所見あり |
カテゴリー3 | 良性の可能性が高いが、悪性を否定できない |
カテゴリー4 | 悪性の可能性が高い |
カテゴリー5 | 悪性所見あり |
大まかな流れ
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- 1.医療機関を受診
- 乳腺外科を受診しましょう。
受診当日は、保険証と、検診の結果票も持参しましょう。
- 2.問診の記載
- 症状の有無や、過去の検診歴などについて回答します。
- 3.マンモグラフィ検査、超音波検査
- 乳腺を調べる際に行う基本的な検査ですので、検診の際に受けていても、医療機関で再度受ける場合が多いです。
- 4.診察
- 視触診を受けます。
マンモグラフィ検査や超音波検査の結果を踏まえ、異常がなければ、また検診を受けます。
良性疾患が見つかり経過をみる必要があれば、次の診察時期の指示があります。
- 5.病理学的検査
- 腫瘍を疑う病変が見つかった場合、細胞診断や組織診断を受けます。
細胞診断と組織診断の違い
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- 〇細胞診断
- 採血を受けるときと同じくらいのサイズの注射針(当院では0.7mm)を腫瘍に刺し、細胞を吸引して採取し、ガラスに吹き付けたものを、病理医に診断してもらう方法です。
麻酔は使わず、傷跡も残りませんが、採取された細胞の量などから、確定診断できない場合があります。
- 〇組織診断
- 針生検という方法で、局所麻酔をしてから組織採取ができる専用の針(当院では太さ2.1mm)を使い、腫瘍の一部を小さなかたまりで採取し、これを病理医に診断してもらう方法です。
どちらの検査を行うかは、腫瘍を悪性と考えるかどうかで医師が判断します。
また、これらの検査を受けても、悪性かどうかを判断するのが難しい病変もあります。時間をおいて再度診察を受ける場合や、腫瘍を摘出して診断する場合があります。